うつ病は体の中で何が起きているの??/吉祥寺エリアの鍼灸院といえば吉祥寺αはりきゅう院

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うつ病は体の中で何が起きているの??

うつ病・うつ状態を東洋医学的観点からお伝えいたします。

うつ病とは

うつ病とは、気分の沈滞や気力の減退などの精神状態に加え
食欲低下・不眠・疲労感などの身体症状を伴う心の病です。
近年のストレス社会では、うつ病を有する人は年々増加傾向ですが
入院を必要とする重症例は減少し、軽症化・神経症化・慢性化・若年化が特徴となっています。
国民の約15人に1人がうつ病にかかった経験があるにも関わらず、
その4分の3は医療機関を受診していないとされています。

うつ病の成因

うつ病の成因は、①内因性 ②心因性 ③身体因性 の3つに分類されます。

①内因性うつ病は、なんらかのうつ病になりやすい素因や性格があり
そこに精神的ストレスや過労などの身体的ストレスが加わって発症します。

②心因性うつ病は、肉親の突然死・挫折・苦悩・人間関係のトラブル・病気による悩みや不安などの
心理社会的要因により発症します。

③身体因性うつ病は、脳血管障害などの身体の病気や薬の副作用などの身体的要因により発症します。

実際のうつ病は、1つの要因によるものではなく、あくまで相対的にどれが強いかであり
その割合は個々の患者様で異なります。

うつ病の症状

うつ病では、精神症状と身体症状の多彩な症状が現れます。

精神症状では、
①気分の障害:抑うつ気分(すべてが憂うつで悲哀に満ちたものになる)
       喜びや興味の消失(感情が乏しく物事は空虚なものになる)
       不安や焦燥感(些細なことが気になりじっとしていられず身の置き場がなくなる)
       希死念慮(全てが絶望感に満ち溢れている)
②意欲の障害:やる気が出ないなど気持ちがあっても身体がついていかない状態
       活動性は低下し何事も無気力になる
③思考の障害:考えが進まない・決められないなどの思考制止
       うつ病の三大妄想
        ・心気妄想→些細な身体の不調を重い病気と考える
        ・罪業妄想→過剰に自責的になり深刻に物事を判断して責任を取ろうとする
        ・貧困妄想→金銭的に問題がないのにもかかわらず必要以上にお金について心配する
を中心に症状が見られます。

身体症状では、
睡眠障害・疲労倦怠感・首や肩こり・頭痛・食欲不振喉の症状が見られます。
また、朝方は症状が強く夕方には軽減するという日内変動もみられます。

東洋医学からみたうつ状態

東洋医学では、抑うつ気分を「鬱症」と呼び、
感情や情動の変化などが肝の疏泄機能を失調し、気がうっ滞して起こります。
この「鬱症」には、抑うつ気分・情緒不安定・胸苦しい・疼痛・怒りっぽい・よく泣く・喉の詰まった感じ・不眠 などが含まれます。
現代医学的には、うつ病・神経症(ヒステリー含む)が対応します。
「鬱症」はその病態から、「実証」と「虚証」に分類されます。

肝気鬱結(かんきうっけつ)/肝鬱気滞(かんうつきたい) 実証

精神的な緊張・情緒の過度の変動(イライラ・怒りなど)によって
肝の疏泄機能が失調し、気の流れがうっ滞し気が滞って発症します。
一般的には、抑うつ気分・情緒不安定・よくため息をつく・胸苦しい・
痛みの部位は一定しない・食欲不振・腹部の不快感・膨満感などの症状が出現します。

気鬱化火(きうつかか) 実証

肝気鬱結/肝鬱気滞の状態が進むと
イライラ・怒りっぽい・胸苦しい・口が渇く・口が苦い・
頭痛・目が赤い・耳鳴りなどの症状が出現します。

気滞痰鬱(きたいたんうつ) 実証

肝気鬱結/肝鬱気滞の状態が進むと
喉がつまった感じ・胸苦しい・脇腹が痛むなどの症状が出現することもあります。

心神失調 虚証

虚証の鬱症は
悩みや心労・長期にわたっての精神的な緊張・情緒の過度の変動によって
「気」や「血」が不足して発症します。
情緒不安定・悲しんだり泣いたりする・あくびをする・不眠
などの症状が出現出現します。

心脾両虚(しんぴりょうきょ) 虚証

心神失調の状態が進むと、ますます「気」」血」が不足し
くよくよする・臆病になる・動機・不眠・物忘れ・顔色がさえない・食欲不振
などの症状が出現することもあります。

肝腎陰虚(かんじんいんきょ) 虚証

心脾両虚の状態がさらに長期に続いたり、長期の病や長期の病後などでは
気血不足が一層進み、
怒りっぽい・めまい・動機・不眠・胸苦しい・腰膝がだるい・月経不順
などの症状が出現することもあります。

鍼灸でのアプローチ

鍼灸治療で適応となるのが、通常の憂うつや日常生活に支障のない軽症のうつ状態です。
本人や周囲の人が見て日常生活に支障のある場合には、
専門医による治療と鍼灸治療の併用をお勧めします。

鍼灸治療は身体症状の改善・全身状態の改善・抑うつ気分の改善を目的に行います。
心身両面にアプローチできる東洋医学的な鍼灸治療は、
まず身体症状の改善から行います。
回数を重ね身体症状が和らいで来たら抑うつ気分の改善に向けての治療を行っていきます。
初めの段階で抑うつ気分改善へのアプローチも行いますが、身体症状の方が早期での改善が見込めます。
お身体の症状を一つ一つ改善していき心身ともに健康となっていただけるように治療をしていきます。

治療部位としては、背部・手足・腹部・頭部などです。
鍼とお灸を併用して治療を行います。

うつ病や憂うつ気分が続きお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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