うつ病とは気分障害の1つです

・1日中気分が落ち込んでいる、
・何に対しても興味が湧かず、楽しめない、
・夜になると考え事で眠れない
・集中力の低下、うっかりミスが増える
・人間関係や仕事のストレスで頭痛や胃腸が痛くなる

このようなことはありませんか？
もしかするとあなたはうつ病かもしれません。
うつ病は気分障害の1つで、うつ状態だけ見られますが、
うつ病の他に双極性障害といわれるうつ状態と躁状態を繰り返す病気もあります。

うつ病になる原因

うつ病の発症の原因は正確には分かっていませんが、
うつ病を引き起こす原因は1つではないということは言えるでしょう。
最もきっかけとなりやすいのは「環境要因」です。
例えば、人間関係のトラブル（職場や家庭内）、職場や家庭内での環境の変化（昇進、異動、引っ越し、出産、離婚）、大切な人や物を失う（死別、仕事）などがあげられます。

また、本人の性格的要因も挙げられるでしょう。
うつ病になりやすい人の特徴として、真面目、責任感が強い、几帳面、常に他人がどう思っているか考えてしまう、といった性格の方が多く、他の人に比べて脳のエネルギーの放出も大きく、発症の可能性が高まります。
他には病気による身体疾患、妊娠出産といったホルモンバランスの乱れ、季節などによってもうつ病になる可能性は高まります。

では、脳の中はどうなっているでしょうか？

最近では、脳内伝達物質の低下やトラブルが起きているという考え方もあります。
脳内伝達物質とは、脳の中でさまざまな情報を伝達するために必要な神経物質のことで、
セロトニンやノルアドレナリンなどが脳内伝達物質の1つです。
これらは感情や意欲と関係する物質であるため、これらの伝達がうまくいかなくなると、
うつ病の状態になるという考え方もあります。
しかしながら、うつ病は他の疾患と比べて明確な検査やそれを表す数値がないため、
判断が難しい疾患です。
下記の症状に当てはまる項目がある場合は一度心療内科などの専門医の診察を受けることを
オススメします。

うつ病の症状

【精神症状】

気分の落ち込み　仕事や学校に行けなくなる
注意力や意欲の低下　うっかりミスが増える
好きだったものに興味が湧かなくなる　楽しいと感じない
自殺願望　不安障害　

【身体症状】

睡眠障害　夜に全然寝られない、朝起き上がれない
頭痛首肩コリ腰痛　ストレスによって体が過緊張状態
めまいや動悸
１日中体がだるい
過食あるいは全く食欲が湧かない
胃腸の調子が悪くなる

病院での治療法

主に薬物療法が中心になります。
抗うつ薬で代表的なものとしてSSRI,SNRI,NaSSAなどがあります。
効果は人によってかなり変わってくるものなので、症状をしっかり伝えた上で、
処方してもらう必要があります。

うつ病の東洋医学的考え

うつ病は体のエネルギーが不足している状態、＝気の流れが停滞している状態です。
気は脾胃によって生成され、心や肺によって全身に巡らせます。
その過程で、脾胃・心・肺・肝の活動が低下したり(気虚)、気の流れが滞った状態(気滞)となると人体の活動に影響を与えます。
特に肝・心・腎の作用が低下するとうつ病になるリスクが高まります。

肝は血を貯蔵しており、全身の血流を調節しています。
特徴としては、ストレスに弱く、ストレスを受けると肝の機能が低下し、イライラしたり、
頭に血が上り、頭痛や眼精疲労などの症状が起きやすくなります。
また腎と密接に関係していて、腎は生命のエネルギーを蓄えているところですが、年齢を重ねていくと、エネルギーが不足＝気血の素が不足し、活動するための元気がなくなります。
腎の機能が低下すると不眠、耳鳴り、不安感が強くなるなどの症状が起きやすくなります。

心は脾で食べ物が生成され、気血を生成したあと全身に行き渡らせる役割をしています。
また、精神活動や意思を司っているため機能が低下するとうつ病の原因になります。

うつ病の鍼灸治療

当院で行ううつ病の治療は、自律神経を整えることと五臓六腑の働きを正常な状態に促すことで改善を図ります。
当院ではまず問診時に自律神経測定器で自律神経の状態の把握と実際にお体の状態を
腹診や脈診などで判断することで、西洋医学的にも東洋医学的にもアプローチをしていきます。
それらに合わせて一人ひとりに合った治療法で施術を行っていきます。

またうつ病の方に多くは「頭皮、首」まわりの筋肉が非常に凝っていることが多く、
それらが脳内の血流低下に影響を受けている可能性があるため、
そのあたりの筋緊張をしっかりとる施術も行っていきます。
うつ病は症状に波があるため、完治の判断が難しい症状です。
自分の体とうまく向き合っていくためのセルフケアなどもお伝えしていきますので、
ぜひ当院へご相談ください。