便秘って?
便秘は…
排便が少なくなり、便の排出が難しくなる症状で、単独の病気ではありません。
便秘自体が病気ではなく、他の健康問題や病状の一部として出ることが多いです。
便秘は、食事、生活習慣、環境の変化などによって引き起こされるます。
便秘の原因
【食物繊維不足】
食物繊維は腸内で水分を吸収し、便を柔らかくして排便を促進します。
食物繊維不足は便秘の一因となることがあります。
【水分摂取不足】
十分な水分を摂らないと便が硬くなり、排便が困難になることがあります。
【運動不足】
運動は腸の運動を促進し、便の通りをスムーズにする役割があります。
運動不足は便秘を引き起こす可能性があります。
【腸の運動障害】
腸の運動が鈍ることで、便の移動が遅くなり便秘が生じることがあります。
【ストレス】
ストレスは腸の運動に影響を与え、便秘を引き起こす可能性があります。
【妊娠】
妊娠中はホルモンの変化や子宮の圧迫によって腸の運動が鈍り、便秘が起こることがあります。
【薬物や健康問題】
一部の薬物や健康問題(甲状腺機能低下症、糖尿病、神経障害など)が便秘を引き起こすことがあります。
なんで便秘は女性に多いの!?
【ホルモンの影響】
月経周期によるホルモンの変動は、女性の腸の運動に影響を与えることがあります。
女性は月経前後に便秘が悪化することもあります。
【妊娠】
妊娠中は、ホルモンの変化や子宮の圧迫によって腸の運動が鈍り、便秘が起こります。
【食事習慣】
女性がダイエットや体重管理を意識することが多いため、食事制限や偏った食事を行うことが便秘を引き起こすことがあります。
【鉄分補給】
鉄分補給のために鉄剤を摂取することがあるが、これによって便が硬くなりやすくなることがあります。
【ストレス】
女性は男性よりもストレスを感じやすいことがあり、ストレスが腸の運動に影響を与えて便秘を引き起こすことがあります。
【ホルモン療法】
更年期症状などでホルモン療法を行う場合、便秘が副作用として現れることがあります。
【排便習慣】
一部の女性は、公共の場での排便を避ける傾向があるため、便秘が悪化することがあります。
便秘の東洋医学的診かた
東洋医学的な視点から見た便秘の病態は、体内のバランスやエネルギーの流れに関連しています。
以下のような要因が組み合わさって便秘が生じるとされています。
東洋医学では、個々の体質や状態に合わせて、鍼灸療法や漢方薬などを用いて気や血の流れを調整し、体内のバランスを整えることが治療の目標となります。
気の滞りと血の循環不良
東洋医学では、「気(気血)」と呼ばれるエネルギーが体内を巡り、健康を維持するとされています。
便秘の場合、気の流れが滞っていることや血の循環不良が起こっていることが考えられます。
気の滞りや血の循環不良が腸の運動を鈍らせ、便の移動や排泄を妨げる可能性があります。
脾胃の弱り
脾胃は東洋医学で消化・吸収の機能を司る臓器です。
脾胃が弱まると、食物の消化・吸収が適切に行われず、便の形成や排出が困難になることが考えられます。
脾胃の弱りは食事の質や消化能力、生活習慣に関連していると言われます。
湿気と寒気の留まり
湿気や寒気が体内に留まることで、腸の運動が低下し、便の通りが悪くなる可能性があります。
湿気や寒気は体内のエネルギーの流れを阻害し、腸の働きに影響を与えるとされています。
ストレスと情緒の影響
東洋医学では、ストレスや強い感情が気の流れを妨げ、脾胃の機能を乱すとされています。
ストレスや情緒の不調和が腸の動きに影響を及ぼし、便秘を引き起こすことがあります。
食事習慣と生活リズム
東洋医学では、適切な食事習慣と生活リズムが脾胃の健康に影響を与えるとされています。
不規則な食事や食物の摂りすぎ、過度の冷たい飲食物の摂取が脾胃の機能を弱め、便秘を引き起こす可能性があります。
便秘に対する当院での鍼灸治療
【自律神経の調整】
当院では、まず自律神経から体の自然治癒力を高めて、治療していきます。
始めに自律神経測定器により身体のなかのバランスを測ります。
自律神経の状態は人により様々なので、施術前に自律神経測定をして治療に活かしていくと個別性を持った治療ができ、効果が高まります。
腸内環境は自律神経が統括していますので、自律神経が乱れるとすぐに腸内環境にも影響します。
自律神経を整えることが症状改善の早道です。
【東洋医学アプローチで腸の運動促進】
便秘の鍼灸治療では胃や腸の調子を取り戻すようにします。
胃、脾、大腸などが乱れているために引き起こされているので、これらの経絡経穴をを刺激することで、腸の運動を刺激していきます。これにより腸内の便の移動が促進され、便秘の緩和を図ります。
【ストレス軽減】 ストレスは腸の運動にも影響を与える要因の一つです。鍼灸はリラクゼーション効果をもたらすため、ストレスの軽減によって腸の機能改善が期待できます。
便秘症は腸の運動が低下し、便の排泄ができにくい状態です。
鍼灸は腸の運動を活発にする効果や、消化器系の調整に働きかけることができ、便秘の緩和にアプローチできます。
鍼灸を行う場合でも、水分摂取や食事の改善、適切な運動を取り入れるなど、生活習慣の見直しも併せて行うことが効果的です。