EDとは?
EDとは、日本語で「勃起不全症」といい性交時に十分な勃起が得られない状態の総称です。
インポテンツとは、勃起が不十分なために満足な性交渉が行えない状態のことを言います。
以前は、「インポテンツ」「インポ」などと言われてきましたが、性別的意味合いがあり現在ではほとんど使われていません。
このコラムでは、インポテンツとEDを同義語とし、EDという言葉を使い説明していきます。
たまに勃起しないことがある、勃起できるか心配になる、などご本人が勃起に満足を得られていない場合もあるEDと判断します。
ポイントは、「満足な性交渉」が行えるだけ勃起しているか。
✔性欲はあるのに興奮しても勃起しない
✔勃起しても満足に硬くならない
✔いつもダメなわけではない
✔挿入しても柔らかくなって抜けてしまう
✔勃起しても長続きしない
これらの症状が当てはまる方は要チェックです!!
EDの原因
EDの原因として、加齢・運動不足・心血管疾患・喫煙などがあります。
男性ホルモンのテストステロンの機能低下・神経疾患・心理的精神的疾患などもあります。
よく言われている原因としては以下の4つがあります。
①神経の障害
通常は性的刺激を受けると、神経を伝達して勃起の信号が送られます。
そのため、神経に障害を受けると、勃起の信号が陰茎まで届かずにEDの原因となります。
②血管の障害
性的刺激を受け、陰茎に勃起の信号が送られた後、陰茎海綿体に血液が流れ込み、膨張して硬くなります。
そのため、血管の働きが何らかの原因によって妨げられると、勃起せずEDの原因となります。
このパターンで最も多いのは、加齢による動脈硬化です。
それ以外にも、動脈硬化の原因となる、糖尿病や高血圧、高脂血症といった血液循環に関連する生活習慣病を有する方は、EDになるリスクが高くなります。
③心理的要因
心理的要因によるEDは2種類あり、
1つ目は精神的、日常的なストレスや、性交がうまくいかなかった時のトラウマなどによるものです。
今日こそはうまくやらなければといったプレッシャーや、また失敗するかもしれないといった、性交に直接関わるものだけでなく、心配事や、仕事でのストレス、経済的困窮など、日常生活や些細なことでのストレスでも、EDの原因になりえます。
2つ目は深層心因と呼ばれるものです。幼い頃のトラウマなどで、自分自身で自覚していない無意識下でのストレスです。
いずれも性的興奮がうまく陰茎まで伝わらないために、EDの原因となることがあります。
④服用している薬剤
上記3点の他にも、服用している薬剤が原因で、EDになるリスクが高まる場合もあります。
降圧剤や、抗うつ剤、精神安定剤、向精神薬、睡眠薬等を服用されている場合には、薬の副作用により、EDになる可能性もあります。
ただし、EDという副作用を気にすることで、自己判断による休薬、薬の変更などは、ご自身の状態を悪化させる可能性があります。
決して自己判断はせず、必ず主治医に相談してください。
原因は様々ありますが、一つだけではなく複数ある方が多いです。
少しでも当てはまりお悩みの方は、ご相談ください。
EDの治療
EDの治療は、泌尿器科や男性専門のクリニックなどで受診することができます。
治療で用いられる薬は、「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」の3種類が一般的です。
これらの治療薬は勃起をサポートする効果があり、それぞれ薬の種類によって勃起力や持続力などが異なります。
また、ED治療薬だけではなく加齢による男性ホルモンの分泌量の減少が勃起力を弱めている場合もあるので、男性ホルモン補充療法を併用するようなケースもあります。
男性ホルモン補充療法を併用する場合には、予め血液検査により前立腺がんの有無の確認が必要になります。
薬について詳しくは病院にて受診の上、医師・薬剤師にご相談ください。
鍼灸治療によるEDの治し方
鍼灸治療でどのようにしてEDを治していくのかについて、説明していきます。
鍼灸治療では、身体を統括している自律神経を整えながらEDの治療をしていくので
お身体全体を治療していきます。
自律神経は、呼吸・体温調節・血流量の調整・代謝の調整・睡眠の質などを司るので
身体の免疫力向上や回復力アップのため、整えることが必要です。
それに加え、陰部神経にアプローチを行います。
陰部神経とは、下腹部や骨盤内の臓器に影響を与える神経で生殖器系にも関与してきます。
下腹部と仙骨部(おしりの割れ目の少し上の骨のこと)のツボに鍼をして刺激を入れていきます。
深くまで刺激を入れていくので治療後は少しだるさが残ることがあります。
患者様の体質により、次の日に回復する方もいれば、一か月以上の期間かかる方もおられます。
当院での例としては、一週間に一回の治療を4回行うことで症状が完治された方がいます。
一回目の治療からかなり良い反応があり、4回目の治療時でほぼ完治に近い状態までもっていくことができました。
デリケートな症状ですので誰にも言えず、お悩みの方は多くおられると思います。
EDでお悩みでしたら、お身体の調子を整えつつ一緒に治療を行っていきましょう!