眼瞼ミオキミアとは?
とても疲れた時や、強い精神的ストレスを感じた時にまぶたが勝手にピクピクと痙攣した経験ありませんか?
その状態を眼瞼ミオキミアといい、目の周りの筋肉「眼輪筋」が攣縮している状態をさします。
通常は良性で数日~数週間程度で自然と治まるケースがほとんどです。
また眼瞼ミオキミアとよく混同されるのが「眼瞼痙攣」ですが、
眼瞼痙攣と眼瞼ミオキミアは大きく異なります。
眼瞼ミオキミアはまぶたの痙攣はあるものの、目の開閉動作は障害されません。
しかし眼瞼痙攣は目を開けるのが困難なケースが見られます。
眼瞼ミオキミアの原因
眼瞼ミオキミアの原因は
・肉体的疲労
・睡眠不足
・眼精疲労
・過度な精神的ストレス
で起こると言われています。
ですのでまぶたがピクピク痙攣してきたら、休息を取り、良い睡眠をとることでほとんどのケースが改善します。
しかし中には、上記の原因のそこまで思い当たる節がないにも関わらず発症しするケースや、睡眠をしっかりとっても1週間以上治らないケースも見られます。
そのようなケースは鍼灸治療で眼輪筋や眼輪筋を支配する顔面神経にアプローチをすることで症状が改善されます。
実際の症例
この患者様は疲労やストレスは感じてはいるものの、問題がない状態でした。
治療を受ける2週間ほど前から発症。
1日に何度も痙攣が起こり、接客業のため仕事にも支障が出ることも懸念して鍼灸治療を受けてみることに。
実際の治療の流れ
治療は目の周りと全身治療を組み合わせて行います。
発症の原因にもなる疲労や精神的ストレスを軽減するために、背中や首に鍼を打ち筋肉の過度な緊張を取り除き、自律神経を整えます。
目の周りに治療には今回、四白(しはく)と太陽「たいよう」の2つのツボを使いました。
四白は眼輪筋の下にあるツボで、今回のケースは下まぶたの痙攣が起きていたので眼輪筋の異常な興奮を鎮める目的で、四白から眼輪筋に鍼を刺しました。
太陽のツボがある位置は顔面神経が分岐する場所にあり、顔面神経の過剰な興奮を鎮め眼輪筋を落ち着かせる目的で鍼を刺しました。
2つの場所に鍼を刺して約15分ほどそのままにしてしっかり刺激を入れていきます。


治療経過
1回目
治療当日は痙攣は起きるものの、間隔が長くなった気がする。
翌日以降から明らかに痙攣が出にくくなり、痙攣の強さも弱まった。
2回目(2日後)
2回目治療を受けた翌日から1日に何度も起きていた痙攣が2~3回程度に減った。
その後日が経つにつれて痙攣も弱くなり、治療から3日後には痙攣はほとんど起きなくなった。
症状が改善されたため治療はここで終了となりました。
なかなか治らない眼瞼ミオキミアでお困りの方へ
眼瞼ミオキミアは基本的にはすぐに治まるものですが、まれに今回みたいに長期間長引くこともあります。
すぐに治るだろうと思っても、長引く場合はぜひ鍼灸治療をお試しください。
また眼瞼ミオキミアとよく混同される眼瞼痙攣はより重症度が高く、しっかりとした治療が必要になってきます。
「目が開けにくい」「勝手に閉じてしまう」このような症状がある場合は眼瞼痙攣の可能性がありますので、少しでも怪しいなと思ったらお気軽にご相談ください。
