過敏性腸症候群(IBS)とは?
過敏性腸症候群(IBS)とは、代表的な機能性消化管疾患であり、腹痛、腹部不快感(腹部膨満感、ガス溜まりなど)とそれに関連する便通異常(便秘・下痢)が慢性もしくは再発性に持続する状態と定義されています。
ストレスや自律神経の乱れが大きな原因といわれています。
日本におけるIBSの有病率は10~15%で20~40代、男性より女性に多く、男性は下痢型、女性は便秘型が多い傾向があります。
症例改善例 20代女性
中学生のころからお腹の張り、ガスもれが気になり過敏性腸症候群と診断された。
緊張するとお腹に力が入ってしまう。
学校の授業のとき、後ろの席に人がいると余計緊張してしまい、お腹に力が入り症状が悪化していた。
社会人になり気づいたらおさまっていたが、
最近仕事が忙しく、緊張感がある仕事のため症状が悪化し来院された。
生理前にひどくなる気がする。
身体の状態
腹診をすると、圧痛はなく上腹部にガスがたまっているのがわかる。
首肩こりがあり、背中や腰の張りもある。
生理前は気分が落ち込みがち、生理中1、2日目は下腹部痛があるため薬を服用している。
当院の治療
脳は消化管における運動・分泌・血流などを調節しています。一方、消化管からの情報は脳へ伝達され、脳から消化管へ伝えられる調節機能にも影響を与えます。すなわち、脳と消化管の間は一方通行ではなく、相互に情報が行き来しているのです。「腸脳相関」
精神的ストレスによる自律神経の乱れがお腹の不調に関わるため、仰向けで自律神経の調節治療をしていきます。
精神的ストレスがある方は、頭にコリがある傾向があります。
頭にコリがあるときは、頭のツボも刺激していきます。
そして、うつ伏せで首肩の緊張をゆるめ、
背中まわりにあるお腹のツボを刺激していきます。

治療経過
【1回目】
首肩がゆるみスッキリした。
お腹の張り感もおさまった。
【2回目】
ガスもれの症状は少しマシになった気がする。
【3回目】
ガスもれは気にならない。
腹診するとお腹に張り感や首肩こりはある。
【4、5回目】
忙しいときは気になる。
腹診するとお腹に張り感はない。
【6回目】
ガスもれは気にならなくなった。首肩こりのほうが気になる。
5回目までは、週1、2回ペースで治療を受けていたが、感覚をあけて月1回ペースで治療継続中。
月1回にペースをおとしても症状は気にならない。
仕事の疲れで首肩コリが辛いため、現在は首肩コリ中心に治療している。
