ヒステリー球とは
「喉に何かが詰まっている感じがする」
「食べ物や飲み物が喉を通らないような違和感がある」
「吐き出したいのに吐き出せない」
このような症状は、「ヒステリー球(きゅう)」かもしれません。
ヒステリー球は、喉に異物感や圧迫感があるにもかかわらず、検査をしても異常が見つからない状態を指します。精神的なストレスや自律神経の乱れが深く関わっていることが多く、別名「咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)」とも呼ばれます。
この記事では、ヒステリー球の主な症状と原因、そして、東洋医学でいう「梅核気」の概念と、そのつらい症状の改善に鍼灸がどのようにサポートできるのかをご紹介します。
ヒステリー球の症状
喉の異物感・圧迫感
喉の奥に梅の種や何かが詰まっているような感覚があります。(このような感覚から東洋医学では「梅核気」という名前がつけられています)
飲み込もうとしても通らないような違和感を強く感じます。
飲み込みやすさ
食べ物や飲み物が喉を通りにくい、あるいは飲み込みづらいと感じます。
息苦しさ
喉が締め付けられるような感覚から、息苦しさを感じることがあります。
吐き気や咳
喉の不快感が原因で、吐き気や咳を伴うことがあります。
精神的な不安
このまま治らないのではないかという強い不安感や、イライラ、うつ症状などを伴うことがあります。
ヒステリー球の原因
自律神経の乱れ
ストレスや疲労、不規則な生活習慣は、全身の機能をコントロールする自律神経のバランスを乱し、のどのつまりの症状を引き起こします。
精神的なストレス
職場や人間関係、家庭のストレスなどが引き金となり、心身に過度な緊張状態をもたらします。
身体の冷え
体が冷えると血流が悪くなり、喉や首の筋肉が硬くなり、のどに症状がでてしまうことがあります。
なぜ「ヒステリー球」が起こるのか?東洋医学でいう「梅核気」
「梅核気」とは、「喉に梅の種(核)が詰まっているような不快感」を意味します。
この「梅核」は実際に存在しているわけではなく、精神的ストレスによって体内の「気(エネルギー)」が滞り、その滞りが喉に現れた状態を指します。
東洋医学では、ヒステリー球のような症状を、特に「肝(かん)」と「脾(ひ)」の働きが深く関わっていると捉えます。
肝気鬱結(かんきうっけつ)
精神的ストレスで「肝」の気の巡りが滞った状態。
気の巡りが悪くなると、喉の通り道も詰まり、ヒステリー球の症状を引き起こします。イライラや不眠、胸の張りなどを伴うことが多いです。
痰気互結(たんきごけつ)
脾は痰の絡まりやすさと関連しています。
ストレスで気の巡りが滞り、体内の余分な水分が「痰」として固まり、喉に絡みついた状態。異物感や喉の詰まりとして現れます。
当院の鍼灸治療
1.自律神経のバランス調整
ヒステリー球の発症や悪化に深く関わる、ストレスや自律神経の乱れにアプローチします。
全身にあるツボを刺激することで、心身をリラックスさせていきます。
そして、「肝」や「脾」の状態をみて、必要なツボを刺激し、のどの違和感を取り除いていきます。
2.血流の改善と筋緊張の緩和
ヒステリー球の方は、首や肩、胸周りや背中が緊張しております。そちらの筋肉を緩めることで血流が促進され、のどの筋肉のこわばりが緩み、異物感などの緩和を促していきます。
3.東洋医学的アプローチ
当院の鍼灸治療では、個々の患者様の体質(肝気鬱結など)を東洋医学的に見極め、根本原因にアプローチします。体のバランスを整えることで、ヒステリー球が起こりにくい体づくりをサポートします。
「ヒステリー球」に伴う症状でお悩みなら当院の鍼灸へ
当院では、ヒステリー球と診断された方も似たような症状の方もたくさんいらっしゃいます。
喉の違和感や息苦しさが毎日続くのは、とても苦痛なことだと思います。
患者様の悩みに寄り添い、丁寧なカウンセリングと治療をさせていただき、
症状の改善をサポートさせていただきます。
お悩みの方は、ぜひご相談ください(^^)/