突発性難聴とは
突発性難聴とは何らかの原因で聴力が正常より低下して、耳の聞こえが悪くなった状態を言います。
耳の構造には、内耳・中耳・外耳とあり、外耳と中耳の伝音障害、
または内耳から蝸牛神経・中枢経路・側頭葉の障害により難聴が発生します。
原因
原因はさまざまありますが、大きな音を聞く機会が多い事や
生活環境の変化・ストレスを抱えているなどがよくある原因です。
音を感じ取って脳に伝える役割をしている有毛細胞が、なんらかの原因で傷つき、
壊れてしまうことでも起こります。
細胞は血流がないと死んでいきます。
有毛細胞にも血流が行かないと死んでいくので、血流改善はとても大事になっていきます。
首の筋肉の奥にある椎骨動脈が耳の中に血流を送るのにとても重要なので
鍼灸治療では首周りの治療にも重きを置いております。
治療
病院などで行われる治療は
内服や点滴の副腎皮質ステロイド薬による薬物療法が中心になります。
また、血管拡張薬(プロスタグランジンE1製剤)やビタミンB12製剤、
代謝促進薬(ATP製剤)などを使うこともあります。
ストレスの影響が考えられるときは、安静にして過ごします。
その場合、ストレス減の解消が最重要となります。
十分に回復しない場合や全身投与が難しい場合は、
耳の中にステロイドを注入する「ステロイド鼓室内注入療法」が行われることがありますが、
その効果に対する評価は定まっていません。
発症後1週間以内に、それらによる適切な治療法を受けることで、
30%の人は完治し、30%の人にはなんらかの改善がみられ、40%の人は変化が見られないとされています。
ただし、治療開始が遅れれば遅れるほど治療効果が下がり、
完治が難しくなってしまうので、注意が必要です。
なにか耳の異変を感じたらすぐに治療を受けることが大事になってきます。
鍼灸でのアプローチの仕方
鍼灸治療では、耳の治療だけでなく全身の治療を行います。
身体の自律神経を整えて、回復しやすい・エネルギーみなぎる状態を作らないと
治療をしても治りが遅くなります。
身体の土台を整えつつ、首周りや耳の治療を行います。
首~耳につながる筋肉を緩めることにより耳への血流量を上げて、
聴力の回復を図ります。
耳の周りには多くのツボがあり、側頭部にもツボが多くあるので
刺激を入れ、電気を流しより血流がまわるようにアプローチしていきます。
症状発生から1週間以内に鍼灸治療を施した方は、症状回復されている率が高い傾向にあります。
2週間以上経過していると症状の変化に差が出ますのでなるべく早くの治療をお勧めしています。
病院でのステロイド治療と併用して、鍼灸治療を行っても問題はありませんので
その旨を教えてください。
突発性難聴で悩まれている方は多くおられます。
早くの治療を行っている方の方が治りがいいので、お困りの方はぜひ一度ご相談ください。