後鼻漏の悩み
喉の奥に粘液が溜まって不快感を覚える、喉がイガイガする、何度も咳払いをしたくなる…。このような後鼻漏の症状が続くと、日常生活に支障をきたすだけでなく、質の良い睡眠を妨げる原因にもなります。
後鼻漏の原因
後鼻漏にはいくつかの要因が考えられます。代表的なものを以下に挙げます。
鼻炎や副鼻腔炎
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などによって鼻腔や副鼻腔に炎症が生じると、過剰な粘液が産生され、それが喉の奥に流れ込みます。この状態が慢性的になると後鼻漏が引き起こされます。
生活習慣の影響
不規則な食事や睡眠不足、ストレスなども後鼻漏を悪化させる原因となります。生活習慣が乱れることで自律神経が不安定になり、粘液の分泌や鼻腔の機能にも影響が及びます。
薬物の影響
市販薬や処方薬を使用することで一時的に症状が和らぐことはありますが、薬の副作用や過度な使用により、かえって粘膜が乾燥したり逆に刺激を受けたりする場合もあります。
東洋医学的視点での後鼻漏
東洋医学では、後鼻漏は「肺」「脾」「腎」の機能と密接に関連していると考えられています。
「肺」
「肺」は身体の気や水分の代謝に関わる重要な役割を持っています。肺の働きが低下すると、鼻腔や喉の粘膜に影響が及び、余分な湿気が体内に溜まりやすくなります。
「脾」
「脾」は消化と吸収を司るとともに、水分代謝を調整します。脾の機能が弱まると水分が適切に体外へ排出されず、粘液として喉に溜まりやすくなります。
「腎」
「腎」は身体全体のエネルギーや水分代謝のバランスを保つ役割を果たします。腎の働きが不足すると、水分代謝が悪くなり、余分な湿気が体内に蓄積しやすくなることがあります。
当院での鍼灸治療
当院では、後鼻漏の症状を軽減するために「肺」「脾」「腎」の機能を正常化させることを目的に施術を行います。鍼灸は身体全体のバランスを調整し、自律神経を整えることで後鼻漏の原因となる要因にアプローチします。具体的には以下のような施術を行います。
自律神経の調整
ストレスや疲労によって乱れた自律神経を整えることで、体質を改善し、免疫力を高めます。これにより後鼻漏を引き起こす根本的な原因を軽減します。
ツボ療法
東洋医学的観点から、肺経・脾経・腎経の経絡上にあるツボを刺激し、粘液の過剰な産生を抑えるとともに、水分代謝を促進します。
自宅でできるケア方法
当院での施術に加えて、自宅で行えるケア方法を取り入れることで、治療の効果を高めることができます。
規則正しい生活
生活リズムを整え、ストレスを軽減することは自律神経を整え、後鼻漏を改善する効果があります。早寝早起きを心がけ、食事もバランス良く摂取しましょう。
食生活の見直し
体を冷やす食べ物や刺激の強い食べ物は避け、温かい飲み物や食材を中心に摂ることで、身体の代謝を促進し、粘液の溜まりにくい体質を作りましょう。
適度な運動
軽いウォーキングやストレッチなどの有酸素運動は、血行を促進し、肺や脾、腎の機能を活性化します。これにより、体内の水分代謝が正常化され、後鼻漏の軽減に繋がります。
呼吸法の実践
深呼吸や腹式呼吸を行うことで、自律神経が整い、体をリラックスさせる効果があります。特に就寝前に行うと効果的です。具体的には、鼻からゆっくり吸い込み、ゆっくりと口から吐き出す方法を10回程度繰り返します。
まとめ
後鼻漏は単なる鼻や喉の不快感にとどまらず、生活の質全体に影響を及ぼすものです。薬での治療が難しい方、症状が長引いている方は、鍼灸治療を取り入れることで体質改善と症状の軽減が期待できます。ぜひ吉祥寺αはりきゅう院へご相談ください。