便秘とは?
多くの方がお悩みの、便秘。
便秘とは、排便が正常に行われず便が大腸に長く続く状態で、快適に出し切れない状態を指します。
便秘が続くとおなかが張って苦しくなったり、吐き気や食欲低下につながったりすることもあります。
便秘の種類
便秘にはいくつかの種類があり、それぞれの原因や特徴が異なります。
①機能性便秘
消化器官自体に異常はなく、生活習慣やストレス、食事内容、運動不足などが原因となるものです。
これは最も一般的な便秘のタイプで、特に慢性的な生活習慣が関係しています。
②器質性便秘
大腸などの消化器官に病気や腫瘍などの物理的な異常がある場合にあります。
このタイプの便秘は医師の診断と治療が必要であり、放置すると悪化する可能性があるため、
早期の医療介入が求められます。
③薬を飲むことによる便秘
特に抗うつ薬、鎮痛薬、利尿薬などは便秘になる可能性が高く、
飲み続けると便秘が慢性化することもあります。
便秘の原因
便秘の原因には、次ようなものが関係します。
①食生活の乱れ:食物繊維や水分が不足すると排便が困難になり、排出が不規則になります。
②運動不足:体を動かさないと腸の蠕動(ぜんどう)運動が低下し、便が大腸に滞りやすくなります。
③ストレス:ストレスや不安が腸の働きに影響し、蠕動運動が低下し便秘になることがあります。
④年齢:年齢とともに腸の蠕動運動が鈍くなり、便秘になりやすくなります。
⑤不規則な生活:睡眠不足や不規則な生活も腸のリズムを乱し、便秘の原因となります。
便秘の鍼灸的アプローチ方法
便秘に対する鍼灸治療は、特定のツボを刺激することで腸の働きを整え、
排便を促進することを目的としています。
東洋医学的にみると身体には経絡という道があります。
経脈は人体を縦の方向に走るもの
絡脈は経脈と経脈をつないだり、経脈から別れ出る細い脈を指します。
経絡が人体の内外を網のように連絡することで、全身に気血を巡らせ身体を養い規則正しい生活を維持できるとされています。
経絡は十二本あるとされており、便秘の改善には
胃経と脾経の経絡をよく用います。
胃経は足の外側を走る経絡で、脾経は足の内側を走る経絡です。
表裏でつながっているので両方の経絡をアプローチします。
お腹や背中・腰にも経絡は通っていますのでそちらにも効果的なツボがあります。
代表的なツボ
①足三里(あしさんり)
ひざから指幅4本分下で、すねの外側にあるふくらみ(骨)の内側
②三陰交(さんいんこう)
内側のくるぶしの骨から指幅4本分上で、すねの骨の後ろのくぼみあたり
③天枢(てんすう)
おへそから指幅3本分外側のところで、左右対称
④大腸兪(だいちょうゆ)
腰骨の高さで背骨から指幅2本分外側 左右対称
他にもいいツボはありますので実際の治療で使用していきます。
便秘でお困りの方は是非一度鍼灸治療をお試しください。