アトピー性皮膚炎とは、、
アトピー性皮膚炎の方は、皮膚のバリア機能が低下しており、さまざまな刺激に皮膚が反応して炎症が生じやすくなっております。
皮膚から水分が失われやすくなるために、乾燥肌の方もとても多いです。
アトピー素因
アトピー性皮膚炎の方は、アトピー素因というものをもっています。
・家族に喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎にかかったことがある方がいる。
・血液のIg−E抗体の量が異常に高い。
特徴
・乳児期
頭や顔にはじまり、次第に手足に降りていく傾向があります。
・幼小児期
首や手足の関節に皮疹ができやすい傾向があります。
・思春期、成人期
上半身(頭、首、胸、背中)に皮疹が強い傾向があります。
症状
アトピー性皮膚炎は、皮膚が赤くなってブツブツができたり、カサカサと乾燥して皮膚がむけたりかさぶたができる場合があります。
強いかゆみを伴う皮疹が生じて、バリア機能が低下して普通なら感じないような刺激でかゆみが強くなって掻いてしまい、さらに皮疹を悪化させるという悪循環をたどることが多くなります。
東洋医学的には
アトピー性皮膚炎は東洋医学的にみると「湿熱」の病証とされています。
湿熱とは、「湿邪」と「熱邪」の特性が合わせて起きており、両方の性質をもって症状を現します。
湿邪に侵されると、体内に水分が溜まってしまい、気血や臓腑の働きが悪くなってしまいます。
湿度の高いところにいると体が重たく、頭がぼーっとする感じがあると思いますが、これは湿邪によって引き起こされていると考えます。
熱邪とは、特に上半身に熱が上がり皮膚の炎症やインフルエンザ症状など身体に熱を持たせてしまうことが特徴です。
アトピー性皮膚炎の方は、「肺」と「脾」の機能低下がよく現れます。
肺だと鼻や皮膚に症状が現れやすく、脾だと口、唇、下半身によく症状が現れます。
自律神経とアトピー性皮膚炎の関係
アトピー性皮膚炎と自律神経の乱れはとても深い関係にあります。
自律神経とは、「交感神経」と「副交感神経」のことをいい、身体のすみずみまでにいきわたり支配しています。
内臓や血流の調整、免疫系も司ることから、外部環境から体を守る仕組みとしても自律神経系と内分泌系による働きがバランスよく働くことにより影響しています。
アトピー性皮膚炎は、外的要因に対して過剰に体が反応しているということが考えられますので、何かしらの原因により自律神経のバランスの乱れが体の免疫に影響を与えてアレルギー反応をおこしていると考えます。
アトピー性皮膚炎の方は、副交感神経が優位に働いていることが多いです。
副交感神経が優位になり、自律神経のバランスが崩れて体の免疫が異常を起こすことでアトピー性皮膚炎となってしまいます。
また、皮膚の炎症を抑えるためにステロイド薬を使い続けていた場合は、交感神経が優位に働いている方もおります。
アトピー性皮膚炎に効くツボ
アトピー性皮膚炎に効果のあるツボについて紹介いたします。
・血海
膝の上で内側にあるツボです。
足の太陰脾経にあることから「脾」の病証や「血」の病証につかわれます。
・陰陵泉
下腿内側で脛骨内側縁にあるツボです。
足の太陰脾経にあることから「脾」の病証につかわれ、水分代謝を向上させてくれます。
・曲池
肘のしわの外側にあるツボです。皮膚病によく効くといわれています。
・外関
前腕後面の橈骨と尺骨の間にあるツボです。全身の表を司ることからよくつかわれます。