自律神経失調症とは
自律神経失調症とは、不規則な食生活やストレスなどにより自律神経のバランスが乱れるために起こる様々な身体の不調をいいます。
自律神経は、交感神経と副交感神経があります。
交感神経とは、運動や仕事などの活動時に活発に働く神経です。
副交感神経とは、睡眠時や食事後のリラックス時に働く神経です。
これらの神経のバランスが乱れていることで様々な症状が現れてきます。
交感神経が優位となっていると、副腎髄質からカテコールアミンというホルモンが過剰に分泌されます。
カテコールアミンは心拍出量や血圧の上昇、消化器系の働きの抑制、四肢の震えなど身体を緊張状態にさせます。
副交感神経が優位となっていると、身体の状態が良く思われがちですが、適切なタイミングで働いていないと身体のだるさ、頭痛、朝なかなか起きられない、涙が出やすいなどの症状が現れます。
大切なのは、交感神経・副交感神経のバランスがうまく切り替えられているかです。
自律神経失調症によく現れる症状
頭の症状
・不眠
・イライラする
・頭痛
・集中力の低下
・気分の落ち込み
耳の症状
・耳鳴り
・めまい
。立ちくらみ
胸の症状
・息苦しさ
・動悸
・血圧の上昇
お腹の症状
・吐き気
・食欲不振
・便秘、下痢
・お腹の張り、気持ち悪さ
・月経不順
この他にも、疲れやすい、身体のほてり、多汗など様々な症状が伴って現れてくることが多いです。
当院の治療について
当院では、自律神経測定器を用いて自律神経のバランスやストレス値を測定し、身体の状態をみさせていただきます。
自律神経測定器で自律神経の状態を把握することで、その方に合った施術法を選択してオーダーメイドの施術することができます。
自律神経のバランスは、日中などの活動時に交感神経が優位な状態で、夕方から夜にかけてはリラックス時に副交感神経が優位に働くのが正常です。
しかし、自律神経失調症の方の多くは、自律神経のバランスが日中と夜で逆転してしまっています。
鍼灸は、特定の部位に鍼やお灸をすることで、神経系や体のエネルギーの流れを調整するといわれております。
これにより、自律神経のバランスを整えることにとても優れているので自律神経の機能を正常化する効果が期待できます。
また、鍼灸によって血液やリンパの流れが改善されます。良好な血流は身体の機能を正常に働かせるのに欠かせない役割です。
東洋医学では、局所的にみるのではなく、全体的にみることで身体のバランスを整えていきます。
自律神経失調症は東洋医学的にみると、「気」の滞りや過不足が原因で発症すると考えられます。
特定のツボに鍼やお灸で刺激することで「気」の滞りを解消させるように促します。
その他自律神経失調症の患者さんは、首肩こりや頭痛、めまいなど様々な症状を訴える方が少なくありません。
そういった患者さんには、首肩こりや頭痛、めまいを解消していく治療も合わせて行っていきます。
自律神経調整するツボ
・百会
頭のてっぺんより少し前の、両耳を結んだ線と眉間を通る体の中心線に交わるところです。
万能のツボといわれ、リラックス効果が期待できます。
・心兪
背中にありの第5胸椎棘突起下縁と同じ高さにあります。
心の気が巡り、気持ちが落ち着きやすいです。
・神門
手掌側の手首のしわの上で小指側にある腱の内側にあります。
不眠やイライラに効果があり、自律神経を整えることに優れております。