肋間神経痛とは
肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)は、肋骨の間に走る神経に起因する痛みを指します。通常、肋間神経は背骨から脊髄を出て、胸部や腹部に広がります。この神経が圧迫されたり刺激されたりすることで、痛みが生じる状態です。
肋間神経痛の症状は、通常、特定の部位に局在した痛みを特徴とします。以下は肋間神経痛の主な症状です。
痛みの性質
鋭い、刺すような痛みや灼熱感が感じられます。時にはズキズキとした痛みが現れることもあります。
痛みの部位
通常、胸部の側面や背中、腹部の特定の領域に痛みが局在します。痛みは通常、肋骨の間に沿って広がることがあります。
誘因と増悪
深呼吸、くしゃみ、咳、特定の姿勢などが痛みを引き起こすことがあります。これらの行動が神経に圧力をかけることで痛みが増悪します。
感覚の変化
しばしば痛む部位には感覚の変化が現れることがあります。例えば、痛む部分が痺れたり、しびれたりすることがあります。
発疹
帯状疱疹による肋間神経痛の場合、水疱病ウイルスによる発疹や水疱が同時に現れることがあります。
肋間神経痛は、痛みの発生が呼吸や特定の動作によって増悪する特徴があります。原因によっては、他の症状が併発することがあります。症状が持続する場合や痛みが強い場合は、医師に相談して適切な診断と治療を受けることが重要です。
肋間神経痛の原因
肋間神経痛の主な原因は、肋間神経が圧迫されたり刺激されたりすることにより生じる痛みです。以下は肋間神経痛の一般的な原因です。
【帯状疱疹】
水疱病ウイルスが活動化し、神経を感染させることがあります。この感染が肋間神経に影響を与え、痛みを引き起こすことがあります。
【神経の圧迫】
脊椎の変形、椎間板ヘルニア、脊柱側湾症などが神経を圧迫し、炎症を引き起こすことがあります。
【外傷】
転倒や事故による外傷が原因で、神経に損傷が生じることがあります。
【姿勢の異常】
長時間同じ姿勢を保つことが原因で、筋肉の緊張や神経の圧迫が生じ、痛みが発生することがあります。
【感染症】
細菌やウイルスの感染が神経に影響を与え、炎症が生じることがあります。
【腫瘍】
脊椎や近くの組織にできた腫瘍が神経を圧迫し、肋間神経痛を引き起こすことがあります。
【ストレスや不安】
精神的な要因が筋肉の緊張を引き起こし、これが神経に影響を与えて痛みが生じることがあります。
【慢性疾患】
特定の慢性疾患や自己免疫疾患が原因となり、神経に影響を与えて肋間神経痛を引き起こすことがあります。
肋間神経痛の治療法
【鎮痛剤の使用】
痛みの軽減に向けて、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛剤が処方されることがあります。これらの薬物は炎症を抑制し、痛みを和らげる効果があります。
【生活習慣の変更】
姿勢の改善や背中や腹部の筋肉を強化するエクササイズが推奨されることがあります。これにより、神経にかかる圧力を軽減することが期待されます。
【物理療法】
マッサージ、温熱療法、電気刺激療法などが痛みの緩和に寄与することがあります。
【神経ブロック】
痛みを和らげるために神経ブロックが行われることがあります。これは麻酔やステロイドが神経周囲に注入される手法です。
【抗うつ薬や抗てんかん薬の使用】
痛みの神経症状に対して抗うつ薬や抗てんかん薬が処方されることがあります。
【帯状疱疹の場合の抗ウイルス薬】
帯状疱疹による肋間神経痛の場合、抗ウイルス薬が症状の軽減に寄与することがあります。
【カウンセリングや心理療法】
ストレスや不安が痛みの原因となる場合、カウンセリングや心理療法が考慮されることがあります。
【手術】
神経の圧迫が非常に重症でかつ保守的な治療が効果的でない場合、手術が検討されることがあります。
肋間神経痛と鍼灸
痛みの軽減
鍼灸が特定の経絡やツボに針を刺すことで、神経の興奮を抑制し、痛みを和らげる効果が期待されます。
筋肉の緊張の緩和
鍼灸が筋肉の緊張を緩和し、神経にかかる圧力を軽減することがあります。
循環の促進
鍼灸によって血流が改善され、組織に栄養や酸素が適切に供給されることが期待されます。
神経の調整
鍼灸が自律神経のバランスを整え、交感神経と副交感神経の調和を促進するとされています。これが痛みの緩和に寄与します。
全身の調整
鍼灸が身体全体のバランスを整え、免疫系やホルモンバランスに影響を与えることが期待されます。
肋間神経痛でお悩みの方はぜひ鍼灸をお試しください。吉祥寺αはりきゅう院の熟練した鍼灸師が、患者様の症状に合わせた施術をご提案させて頂きます。