メニエール病とは
メニエール病は、内耳に起因する慢性的な疾患で、めまい、耳鳴り、聴力の喪失、耳の詰まり感などが特徴的な症状として現れる疾患です。この病気はフランスの医師アントワーヌ・メニエールにちなんで名付けられました。
主な症状には以下が含まれます。
めまい
突然の回転性のめまいが特徴的で、発作的に起こり、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。
耳鳴り
耳に鳴り響く音が感じられることがあります。
聴力の喪失
発作的なめまいの際に聴力が低下することがあります。
耳の詰まり感
耳が詰まったように感じることがあります。
メニエール病は通常、片耳から始まりますが、進行すると他の耳にも影響を及ぼすことがあります。症状は発作的に現れ、発作と発作の間には症状がない期間があります。
メニエール病の原因
メニエール病の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下のような要因が関与している可能性があります。
【内耳の液体の異常】
メニエール病の発作は、内耳にある液体である内リンパ液の増加や変化が関与していると考えられています。これが平衡感覚や聴力に影響を与え、めまいや聴力の喪失を引き起こす可能性があります。
【免疫系の異常】
免疫系の過剰反応や自己免疫反応が、メニエール病の発症に寄与する可能性があります。
【遺伝的な要因】
家族歴がある場合、遺伝的な要因が関与している可能性があります。ただし、遺伝的な因子がどの程度影響しているかはまだ不確かです。
【血管の問題】
内耳の血液供給に関連する血管の問題が、メニエール病の症状に寄与する可能性があります。
これらの要因が相互に複雑に絡み合ってメニエール病が発症する可能性があり、そのメカニズムは完全には解明されていません。一般的には、内耳の液体の不均衡が症状の発現に重要な役割を果たしているとされています。
メニエール病は発作的な性質を持ち、発作と発作の間には症状がない期間があることがあります。病態生理の複雑さからくる治療の難しさもあり、治療法は主に症状の緩和を目指すものとなります。治療法は患者の具体的な症状と状態によって異なり、医師との協力が重要です。
メニエール病の治療法
メニエール病の治療法は、症状の軽減や管理を目指すものであり、患者の具体的な症状や状態に基づいて個別化されます。以下は一般的に使用されるメニエール病の治療法のいくつかです。
【薬物療法】
⚫︎めまいや吐き気に対する薬物: ジストニンやメクリジンなどの薬物がめまいや吐き気の症状を軽減するのに使用されます。
⚫︎水分調節薬: 利尿薬が余分な内耳液の排除を促進し、症状の改善に寄与することがあります。
⚫︎ステロイド: 炎症の軽減を目的に、ステロイドが使用されることがあります。
【食事制限】
⚫︎塩分摂取の制限がメニエール病の症状を軽減することがあります。高塩分の食事は水分の滞留を促進するため、制限が推奨されることがあります。
【リハビリテーション】
⚫︎物理療法やバランス訓練を含むリハビリテーションが、めまいや平衡感覚の改善に役立つことがあります。
【手術】
⚫︎重度のメニエール病に対しては手術が検討されることがあります。手術の種類には内耳の一部を摘出する手術(内耳水抜手術)や、内耳への圧力を軽減する手術などが含まれます。
【補聴器や聴力補助デバイスの使用】
⚫︎聴力の低下がある場合、補聴器や聴力補助デバイスが利用されることがあります。
メニエール病と鍼灸
循環の促進
鍼灸が血流やリンパの流れを改善するとされており、これによって内耳の液体のバランスを保ち、症状を和らげる可能性があります。
ストレス緩和
メニエール病の発作はストレスと関連していることがあります。鍼灸がリラックス効果をもたらし、ストレスの軽減に寄与することが考えられます。
自律神経の調整
鍼灸が自律神経のバランスを整え、交感神経と副交感神経の調和を促進するとされています。これが内耳の機能に影響を与え、めまいや耳鳴りの軽減に寄与する可能性があります。
メニエール病でお悩みの方はぜひ鍼灸をお試しください。吉祥寺αはりきゅう院の熟練した鍼灸師が、患者様の症状に合わせた施術をご提案させて頂きます。