不眠症とは…?
不眠症は、睡眠の質や量が個人のニーズを満たさず、日中の機能や健康に影響を及ぼす状態です。
不眠症は入眠困難や寝つきが悪い、途中で目が覚めやすい、早朝に目が覚める、あるいは十分な眠りを感じないといった症状が見られます。
これらの症状が持続し、日常生活に支障をきたす場合、不眠症と診断されます。
不眠症の原因となりうるのは?
【ストレスや精神的な問題】
日常生活でのストレス、不安、うつ症状などが睡眠に影響を与えることがあります。
【生活習慣】
睡眠環境の悪化、規則正しい睡眠リズムの欠如、不規則な睡眠スケジュール、過度のカフェイン摂取や長時間のスクリーン時間なども睡眠障害の原因になることがあります。
【身体的な問題】
慢性的な疾患、痛み、不快感、睡眠時無呼吸症候群などの身体的な問題が睡眠を妨げることがあります。
【環境要因】
騒音、明るさ、温度などの環境の影響も睡眠に影響を及ぼすことがあります。
【薬物や飲酒】
一部の薬物、特に刺激性のある薬や過度のアルコール摂取は、睡眠を妨げる可能性があります。
不眠の時の脳の状態は…?
不眠症の際、脳の状態は通常の睡眠時とは異なります。
睡眠時には脳の活動は特定のパターンをたどりますが、不眠症の場合、このパターンが乱れることがあります。
通常の睡眠サイクルでは、脳波が異なる段階を経て変化します。
例えば、睡眠の初期段階では、脳波は眠りに入る準備を整えるため、徐々にゆっくりした波形に変化します。
次に、非REM睡眠と呼ばれる深い眠りの段階に移行し、この段階では脳波のパターンが変化しています。最後に、REM(急速眼球運動)睡眠では、脳波は活発になり、夢を見るなどの活動が起こります。
不眠症の場合、これらの睡眠段階が正常に進行せず、脳の活動が乱れることがあります。
特に、脳が十分なリラックス状態や深い眠りに入れないことが挙げられます。
脳波パターンが乱れることで、睡眠の質や量が低下し、日中の注意力や機能に影響を及ぼすことがあります。
不眠の時にできるセルフケア
【規則正しい睡眠環境】
寝室を快適な場所にして、暗く静かな環境を整えることが重要です。
寝る前にはリラックスできる環境を整えましょう。
【睡眠スケジュールの確立】
規則正しい睡眠スケジュールを維持することが大切です。
毎日同じ時間に起床し、寝る時間もコンスタントにすることで、体内時計を整えます。
【ストレス管理】
ストレスを軽減するためにリラックスの練習を行い、ストレスを抱えないよう努めます。
深呼吸や瞑想、ヨガ、ストレッチングなどが有効です。
【睡眠前の習慣】
寝る前にリラックスする習慣をつけることが重要です。
ベッドに入る1時間前に、リラックスするための活動を行うと良いです。
例えば、読書、お風呂に入る、音楽を聴くなど。
【適切な食事と運動】
大きな食事やカフェインやアルコールの摂取を避け、適度な運動を行うことが質の良い睡眠につながります。
【スクリーンの制限】
寝る1時間前までにスマートフォンやテレビなどのスクリーンを見ることを避けることが大切です。
これらのデバイスから出る青色光は、眠りを妨げる可能性があります。
不眠症を東洋医学的に診ると…
【気の乱れ】
気(気血やエネルギーの流れ)が乱れることで不眠が引き起こされると考えられています。
ストレス、過度の思考、不規則な生活習慣などが気の乱れを招く可能性があります。
【脾胃の不調】
東洋医学では脾胃が消化吸収を司るとされ、脾胃の機能が弱まることが不眠の原因になると考えられています。
不適切な食事、消化器官の不調、またはストレスなどが脾胃を乱す可能性があります。
【心臓と心の乱れ】
心臓の不調や心の不安が不眠に関連すると考えられています。
情緒的なストレス、不安、心配事が睡眠を妨げる要因とされます。
伝統的な東洋医学では、不眠の治療には鍼灸、漢方薬、食事療法、気功、または特定の運動や瞑想などの自己調整法が推奨されることがあります。
これらの治療法は体のエネルギーバランスを整え、身体の調和を取り戻すことで、不眠症を改善しようとします。
不眠に対する当院での鍼灸治療
当院では、第一に鍼灸治療を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えます。
施術をする前に自律神経測定器を用いてその時の自律神経の状態を把握してから施術に活かしていきます。
そうすることで的確な施術ができ、他にはない施術効果が期待できます。