メニエールって？
「メニエール病」は、内耳の機能障害に関連する慢性の耳の問題です。
メニエール病の原因はまだ完全に解明されていませんが、内耳の内圧の異常、内耳の液体のバランスの障害、遺伝的要因、免疫系の問題などが関与すると考えられています。
発作は突然発生し、数分から数時間続くことがあり、頻繁に再発することもあります。
メニエールの症状
【めまい】
急なめまい発作が特徴で、患者は回転感やふらつきを経験します。
このめまいは激しいもので、嘔吐や不安が伴うことがあります。
【耳鳴り】
耳に鳴る耳鳴りや雑音が頻繁に発生します。
耳鳴りは様々な種類があり、ジリジリ、鳥のさえずり、シャワーの音、低周波音などと表現される事があります。
【聴力の低下】
発作が起きると、聴力が低下することがあり、耳がぼやけた感じになります。
これは通常、発作の終了後に回復することがありますが、長期的に聴力が損失することもあります。
【耳の圧感】
耳の中に圧迫感や詰まり感を感じることがあります。
メニエールの治療
メニエール病の治療は症状の軽減と発作の頻度を減少させることを目指すものです。
【薬物療法】
・めまいの制御：発作時にめまいを和らげるために、抗めまい薬が処方されることがあります。
・内圧調整薬：ニエール病は内耳の内圧異常が関与していると考えられるため、内耳内圧を調整するための薬です。
・ステロイド: 発作の炎症を軽減するためにステロイド薬が使用されることがあります。
【鍼灸療法】
鍼灸療法を試すことで症状が軽減することがあります。鍼灸師による診察と治療プランが大切です。
【生活様式の変更】
ストレスの軽減、規則的な睡眠、体力活動の維持など、健康的な生活様式の確立が症状の改善に寄与することがあります。
【手術】
症状が重度で薬物療法が効果的でない場合、手術が検討されることがあります。
内耳の圧力を調整する手術や、前庭神経切断術（前庭神経を切除する手術）などが行われることがあります。
メニエール症状緩和のセルフケア
【飲食療法】
・塩分制限：高塩分の食事はメニエール病の発作を悪化させることがあるため、塩分摂取を制限しましょう。食品のラベルを確認し、加工食品や塩味の強い食品を避けることが大切です。
・カフェインとアルコールの制限：カフェインやアルコールはメニエール病の症状を悪化させることがあるため、摂取を制限しましょう。
【生活様式の変更】
・ストレス管理：ストレスはメニエール病の発作を引き起こす可能性があるため、ストレス管理テクニック（瞑想、深呼吸、ヨガなど）を実践しましょう。
・規則的な睡眠：良質な睡眠を確保し、夜更かしや不規則な睡眠を避けましょう。
・適度な運動：適度な運動は体の調子を整え、ストレスを軽減するのに役立ちます。
【めまいの管理】
・発作時の対処：発作中は安全を確保し、座りながら目を閉じ、静かな場所で休むことが重要です。また、めまいを引き起こす刺激（明るい光、音楽など）を避けましょう。
メニエールの東洋医学的な診方
【気血の不調和】
健康は体内の気（エネルギー）と血液のバランスが保たれていることに依存しています。
メニエール病の症状、特にめまいや耳鳴りは、気血の乱れに関連しているとされています。
【湿度や風邪の侵入】
湿気や風邪が体内に侵入し、気の流れを妨げることがメニエール病の原因とされています。
湿度や風邪が内耳に影響を与え、めまいや耳鳴りを引き起こす可能性があります。
【肝気の過剰】
肝臓の気が過剰になることで、内耳に異常が生じ、メニエール病の症状が現れることがあります。
【腎の不調】
腎は体内のエネルギーの貯蔵庫とされており、腎の不調はめまいや耳鳴りに関連すると考えられています。
【情緒の不調和】
情緒の不調和やストレスは、メニエール病の発作を悪化させる要因とされています。心と腎のバランスが情緒に影響を与え、メニエール病の症状に関与すると考えられています。
メニエールに効かせる鍼灸治療
【体内のエネルギーの調整】
体内のエネルギーとは、現代医学で言う自律神経もこの一つです。
鍼灸は、体内のエネルギー（気や血）の流れを調整し、バランスを取り戻すのに役立ちます。
当院では、第一に鍼灸治療を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えます。
施術をする前に自律神経測定器を用いてその時の自律神経の状態を把握してから施術に活かしていきます。
そうすることで的確な施術ができて、他にはない施術効果が期待できます。
メニエール病の症状は、気の乱れや血流の障害に関連していると考えられています。
鍼灸によって、これらの不調和を解消し、内耳の機能を改善し、めまいや耳鳴りを軽減することが期待されます。
【脾胃と腎の調整】
鍼灸治療において、脾胃（胃腸の機能を調整する臓器）と腎臓（体内のエネルギーの貯蔵庫とされる臓器）の調整が重要です。
これらの臓器の調和が、メニエール病の症状の改善に寄与するとされています。
【経絡療法】
鍼灸は経絡療法を用いて、特定の経絡に沿ってツボを刺激することがあります。
経絡は体内のエネルギーの流れを表し、不調和が起こると症状が現れると考えられています。
メニエール病の場合、耳や頭部に関連する経絡が特に重要とされています。
【発作の緩和】
鍼灸治療によって、発作時のめまいや耳鳴りを軽減することが期待されます。
特定のツボを刺激することで、発作が起きた際の症状を和らげることが可能です。
