生理痛ってなんで起きるの?
生理痛(月経痛)は、多くの女性が月経周期の一部として経験する痛みや不快感です。
生理痛が起きる主な理由は、子宮の収縮と生理血の排出に関連する生物学的なプロセスに関連しています。
生理痛の原因
【子宮収縮】
月経中、子宮は収縮し、収縮力が強い場合、これが生理痛の主要な原因となります。
子宮の収縮は、子宮内膜(子宮内の組織)を剥がすために必要ですが、これによって痛みが生じます。
【プロスタグランジン】
生理痛の原因として、プロスタグランジンという物質が関与しています。
プロスタグランジンは子宮収縮を調節し、痛みや不快感を引き起こすことがあります。
【子宮内膜の炎症】
一部の女性は、子宮内膜が異常な成長をする子宮内膜症という疾患を持っており、これが生理痛の原因となることがあります。
子宮内膜症では、子宮内膜が子宮外の領域にも成長することがあり、痛みや不快感を引き起こす可能性があります。
【精神的ストレス】
精神的なストレスや不安が、生理痛の症状を悪化させることがあります。
ストレスは体内のホルモンバランスに影響を与え、生理痛の感じ方に影響を及ぼします。
【遺伝的要因】
生理痛は遺伝的要因にも影響されることがあります。
母親や姉妹が生理痛を経験すると、自身も生理痛が起きやすい傾向があるとされています。
生理痛軽減のためのセルフケア
【適切な薬物使用】
痛みを和らげるために非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のような市販の鎮痛剤を使用することができます。
ただし、使用前に医師や薬剤師に相談し、使用量や指示に従ってください。
【温熱療法】
お腹に温かい湿布を貼る。温水ボトルを使用してお腹を温める。
これらの方法で子宮収縮を緩和し、筋肉の緊張を和らげることができます。
【適度な運動】
軽度の運動やストレッチは、血行を促進し、筋肉の緊張を緩和するのに役立ちます。ヨガや水泳などの緩やかな運動がオススメです。
【ストレス管理】
ストレスは生理痛を悪化させる要因の一つです。
リラクセーション技法や深呼吸、瞑想などを実践して、ストレスを軽減しましょう。
【適切な栄養】
ビタミンB1、B6、E、マグネシウムを含む食品を摂取することが、生理痛を軽減するのに役立つことがあります。
また、カフェインやアルコールの摂取を控えることも考慮してください。
【ハーブティー】
カモミールや生姜のハーブティーは、生理痛を和らげるのに役立つことがあります。
ただし、ハーブティーを摂る前に医師に相談することが重要です。
【サプリメント】
マグネシウム、オメガ-3脂肪酸、ビタミンDなどのサプリメントを摂ることが、生理痛を軽減するのに役立つことがあります。
ただし、医師と相談してから摂取してください。
【生活リズムの整備】
規則的な睡眠、健康的な食事、ストレスの管理など、健康的な生活習慣を維持することが生理痛の軽減に寄与します。
生理痛の東洋医学的な診方
【気の滞り】
東洋医学では、生体内のエネルギーである「気」が正常に流れないことが生理痛の主要な原因とされます。
気の滞りや不調和が子宮や骨盤領域で起きると、痛みや不快感が生じると考えられます。
【血液の滞り】
血液もまた重要な因子であり、生理痛に関連しています。
東洋医学では、「血」が滞ることで痛みが生じるとされ、血液の滞りは子宮や骨盤領域における痛みの原因と考えられます。
【腎臓の弱さ】
東洋医学では、腎臓の機能が生理痛に影響を与えるとされています。
特に女性の腎臓の機能は生殖器の健康に関連し、腎臓の弱さが生理痛を引き起こす可能性があるとされています。
【寒湿侵入】
寒湿侵入は、寒い環境や寒冷な食品の摂取が子宮や骨盤領域に寒気をもたらし、生理痛を引き起こすことがあると考えられています。
【情緒的要因】
東洋医学では、情緒的な要因やストレスが生理痛に影響を与えることがあります。
特に情緒不安定やストレスが気と血の流れを阻害し、生理痛を悪化させることがあります。
生理痛に対する当院での鍼灸治療
自律神経の状態を整えて ホルモンバランスを調整する
女性ホルモンの分泌をコントロールしているのは脳の視床下部で、自律神経も同じく視床下部でコントロールされています。
同じ部分でコントロールされているだけでなく女性ホルモンと自律神経は互いに影響しあっている存在でもありますので、女性ホルモンのバランスが乱れると引きずられるように自律神経のバランスにも乱れが生じます。
その他にも疲労やストレスで免疫力が低下していたり、体の冷えから血管が収縮したり自律神経のバランスが乱れて生理痛の症状が重くなる原因になります。
当院では、第一に鍼灸治療を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えます。
施術をする前に自律神経測定器を用いてその時の自律神経の状態を把握してから施術に活かしていきます。
そうすることで的確な施術ができて、他にはない施術効果が期待できます。
東洋医学の「心」や「肝」 のツボを刺激
【心経の調整】
東洋医学では、月経痛が情緒的な不調和に関連していることがあり、心経の調整が行われます。
心経に鍼を刺すことで、感情のバランスを取り戻し、ストレスや不安を軽減することが期待されます。
【肝経の調整】
肝経も月経痛の治療に重要です。
肝のエネルギーの流れを調整し、肝の機能を正常化するために肝経に鍼を刺すことがあります。
肝経の調整は感情の安定と月経痛の軽減に寄与します。
【腎経の調整】
腎経は生殖器と関連しており、月経の正常な周期に重要な役割を果たします。
腎経に鍼を刺すことで、生殖器の機能を改善し、月経の規則的な周期を促進することが期待されます。